金曜日、仕事終わりに会社の同僚と晩ご飯に行った。相手の「パフェが食べたい」という要望に応えるべく、私がかねてから気になっていたお店を提案すると、すぐさま賛成の返事が来た。
このお店は席数も少なく、店主も1人なのでとにかく料理の提供に時間がかかるが、それも含めてゆったり過ごして良い時間と思うことができた。
呑める喫茶店と銘打つだけあって、クラフトビールや日本産ワインなども品揃え豊富。
さらにお目当てのパフェは、見目麗しく趣向を凝らした芸術品だ。
今の時期に頼めるのは、和梨とゴルゴンゾーラと浅煎りコーヒーのパフェ。
上には生の和梨、中にはコンポートの梨。塩レモンのシャーベットには、ザクザクとレモンの皮も入っている。横にはちょこんと胡麻のチュイルが乗せられ、そしてゴルゴンゾーラの塩味が舌に乗ると、途端にスイーツと食事のマリアージュを感じる。その下にはスポンジケーキの層、そしてコーヒーのジュレ。飽きることなく甘すぎず、大人で秋の気配を感じるパフェだった。
とってもとっても、イイジカン。
同僚に、「独身最後のアフターファイブをもらっちゃってごめんね」と言われて初めて気づいた。そうか、言われてみればそうだった。
すでに一緒に暮らしているから、入籍前後であまり大きく環境が変化する感覚はないけれど、ふとした時に周りに言われた言葉に結婚することを実感したり、ちょっぴり不安な気持ちになったり。
秋の夜のパフェは、おセンチな気持ちを引き連れる。