あっという間に10月に突入。
10月1日といえば、皆さん何を思い浮かべるだろうか。多くの社会人の方は、下期突入が頭をよぎるだろうか。もしくは内定式とか。
いや、そんな人ばかりじゃないはず。そう、私のように。
私にとっての10月1日は、何を差し置いても大事な、「天下一品の日」だ。
年に一度の天一の日、この日にラーメン(だけじゃないけど)を一杯食べると、次回一杯分が無料になるクーポンがもらえるのだ。
社会人になったから良くわかる。企業側はとんでもない販促費の負担をしているに違いない。それでも客側の喜びを守るために、この価格高騰時代も変わらずキャンペーンをしてくれる姿勢に泣けてくる。
そんなわけでしばらく前から天一の日を楽しみにしていた。
今年は1日が火曜日、私も相方も在宅勤務の日だ。ただ、相方は繁忙期で仕事終わりが相当遅くなるとのことで、「1人で行ってきて良いよ」。
それは彼に悪いなぁ、それに美味しさを共有できず寂しいなぁ、…でも、一年に一度きりの機会を不意にするのも惜しいよなぁと…などと気持ちを天秤にかけつつも、迷う以前にほぼ心は決まっており、申し訳ないが彼を置いて1人天一に向かうことにしていた。前日のことである。
ところが、当日の18時半。私が仕事を終えて天一へ出向く姿を見て、「やっぱり羨ましい…あ〜どうしよ、」と突如悩み出す相方。やはり「一年に一度」というパワーワードに揺らぐものがあるらしい。第一、私が天一をはじめラーメン好きになったのは相方の影響であり、ラーメン愛強火の彼を差し置いて1人で行くのは失礼にあたるとさえ思える。
彼の気持ちはよくわかるので、「1時間待つから、1時間後に仕事の目処がつきそうなら一緒に行こう、無理そうなら私1人で行くよ」とのことで無事に合意した。
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果たして1時間後、彼は驚異の集中力で仕事を片付け(残った分を明日に回しただけかも)、一緒に行くという執念を見せた。
なお天一の店舗は近隣にはなく、池袋まで出向くことになる。この時間にもなって、行って、食べて、帰ってくるのはそこそこ面倒ではある。さらに翌日は運良く彼も私も出社であり、お互い池袋は通勤経路の途中駅であることから、急遽ホテルを探し一泊素泊まりすることに決定。なお、ホテルはお互い一度行ってみたかったドーミーインだ。(理由は、アメトークでドーミーイン大好き芸人がその良さを熱く語っていて魅了されたから)
さぁ、彼の仕事終わりを1時間待ち、そこからホテルを予約し互いに着替え、翌日の出社準備をして池袋に向かうと、天一に着くのは何時になるか。…20時半である。
行ってびっくり、ただただ、すごい人だかりなのだ。ド平日の20時半のラーメン屋はこんなにも待つのか!なんと、店舗の前にはざっと100人超の行列。
昨年は土曜だったのに昼間に行って待つこともなく入店できたので完全にたかを括っていたが、どうやら駅の東西にそれぞれあった店舗が片方閉店したようで、客も集中した模様。ま、天一の日に天一に行こうって、そりゃ皆同じ考えだよなぁ…
いくら回転の速いラーメンといえども100人待ちで、2人連れのお客さんも多そうだから、1時間では効かないだろう。残念ではあるが、2人とも早々に見切りをつけ撤退を決める。
なんという事よ。10月初っ端から幸先悪いんだから…
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そんなわけで、先にホテルにチェックインし、ホテル近くでラーメン屋を見つけて入店。7月にできたばかりのお店で、これといった特徴はないけれど、魚介の濃厚だけどあっさりしたスープが美味しかった。麺ももちもち。結局食べてみれば、天一じゃなくても満足するし美味しかったし、まぁ良いか!って気になってくる。

食べたら早々にドーミーインに戻り、レストランへ。これこそお目当て、夜に出される夜食「夜鳴きそば」をすする。ラーメンに次ぐラーメンだって?気にしない!

ちゃんと大きな丼にスープを割って、茹でた麺とメンマ、なると、ねぎ、海苔を乗せてくれる。麺は正直安っぽくてあまりおいしくないのだけど、中華麺、支那そばって感じがノスタルジーで、スープも何だか懐かしくて、ハフハフしながら食べるのが楽しかった。この夜鳴きそばはグルメというよりエンタメだな、と。
それから温泉とサウナを満喫し、無料のアイスを食べて、漫画を借りてきて読んだ。 ホテルの机にメモ帳があったので、寝る前に彼と絵しりとりをしたら大層盛り上がった。狭いツインの部屋で当然見晴らしも良くない立地だけど、なんだか今が仕事終わりで、明日も仕事だとは到底思えず、非日常さにものすごく興奮した。
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翌朝、ホテルから会社に向かう。
彼は私より出社まで時間に余裕があるとのことで、ホテルで別れを告げてひと足先に会社へ。
一応ドーミーイン池袋と銘打っているけれど、東京の中心に向かって出社するには、池袋駅よりも東池袋駅に向かう方が早いとのGoogleマップに従い、東池袋駅まで歩く。同棲前はこの近くのエリアに住んでいたので、この辺りもよくウォーキングがてら歩いてたっけ。2年ぶりの街は懐かしかった。東池袋周辺は、まだオープン前のサンシャインシティや朝にかけて閉店に向かう飲み屋街があり、首都高の高架下の道を歩いていると、まるでホテルから朝帰りして朝の繁華街から彷徨い出るようで不思議な気分だった。
たまにはこんな1日も刺激的で良いな。
かえって10月1日の思い出は深まった。
思い通りに行かない時の偶然の産物を楽しむのも良いもんだ。