気ままに呟き帳

アラサーOLがゆるーく綴ります

オーダーメイド刺繍について思いを馳せる

昨日の投稿でも書きましたが、とあるきっかけでオーダーメイドの刺繍を依頼することになりました。刺繍といってもアップリケみたいなやつではなくて、直径10センチの丸い木枠にキャンバス地のような生形の布を張って、1針ずつ、その人の要望に合わせた図面を刺繍してくれるんです。ウェディングとか誕生日とか、そういう節目のお祝いに依頼する人が多いようです。

 

クリエイターさんの作品をInstagram見て可愛くて素敵だなと思っていたのですが、しばらく依頼受付停止が続いていたので、もう再開しないのかぁ、とちょっとガッカリしていました。そんな矢先に、ようやく解禁されるお知らせが!

ただし、3時間限定で、しかもInstagramのDMで連絡した先着2名のみの受付とのこと。

間に合えばラッキー、間に合わず依頼を受けてもらえなかったらその分お金が浮いてラッキーぐらいに思えばいいか、というマインドで連絡をしたところ、かなりの倍率だったと思うのですが、なんと運よく製作いただけることになりました。

 

 

さっそく打ち合わせスタートです。

どんな目的で刺繍を依頼したか、刺繍してもらう人物は表情ありかなしか、他に刺繍してほしいモチーフはあるか、そして参考になる写真の送付。

 

Instagramの向こうで素敵な作品を発信するクリエイターさんが、私のために向き合って一緒に作品を作り上げようとしてくれることに、なんだか不思議な気持ちになりつつ、めちゃくちゃ高揚感が湧きあがります。

 

一通り要望を伝えたので、1週間後を目安にデザインを練って図案を提案してくれるそうです。

オーダーメイドなんて多分これまでに経験がないので、ものすごくワクワクしている自分がいます。

 

クリエイターさんが受けているのはもちろん私の作品だけではないし、そもそも1人分作るのだって手間がかかるので、出来上がりまでは2、3ヶ月ほどかかります。その間、クリエイターさんと私は二人三脚。デザイン次第で値段も決まります。

 

それにしても、素敵な職業ですよね。

こういったものって、絶対に無理な勧誘とかはないから、作って欲しい人だけが集まって依頼してくる訳で、つまりクリエイターの仕事全てが、顧客のためになっているというか。絶対に需要の方が供給より多いですから。

顧客がどんな人にどんな思いで届けるために刺繍を依頼したのか、その思いを汲んで、一緒に形にして、ひと針ひと針作り上げていく。作品の数だけ顧客の思いに触れられる。こんな素敵な仕事ないですよね。

 

それに引き換え、私は誰に必要とされているかもはっきりしない業務のために、日がなPCを睨み、数値を打ち込み、形式的なメールを出し、お客様を誘引するために売り込んだり呼び込んだりあの手この手…

なんだかなぁって思ってしまいます。

まぁ、組織の中の一部と、個人で活動するクリエイター(いわばフリーランスみたいなものでしょうか)を比較するのはそもそも無理があると言えばそれまでですが。

 

とはいえ、刺繍で本当に稼ぐには、企業を立ち上げて従業員を複数人雇わなきゃ保たないですよね。なにしろ一つの作品に何百針も刺すうえ、1顧客に3ヶ月もかけるんだから、副業でやるにしたってかなり費用対効果は低い方のジャンルだと思います。でも、クリエイターの皆さんはそんなこと考えないんだろうな。そういうのではなく、純粋に好きなことを発信し続けているうちに、いつのまにか職となっていたって感じなんだろうな、きっと。本当にすごい。

 

だからこそ、きっと私は、作品が出来上がったら、完成した刺繍はもちろんだけど、それが出来上がるまで寄り添って、思いを形にしようとして頑張ってくれたクリエイターさんの気持ちに対価を払う気持ちになるんだろうなぁと思います。

 

そんなことをぼんやり考えつつ、まずは一週間後に図面を提案してくださるのを楽しみに待ちたいと思います。