あっという間に大晦日ですね。
実家へ向かう新幹線の中でこの投稿を書いています。
2023年は、人との関わり方をたくさん学ぶ年でした。
仕事では、同じチームの絶対的エースに別部署との兼務の辞令が出て、これまでのようにこちらの業務に工数を割けなくなったので、実質私がチームリーダーになりました。
「立場が人を作る」なんて立派なものではないですが、エースに頼ることができなくなった分、少しは私もしっかり者になれたと思います。上長に対して端的に要点を絞って、また何案か策を用意した上で相談できるようになったり、他部署との打ち合わせの準備や仕切りを率先して動けるようになったのは成長した部分かな、と。少しずつ、部署の中の私と言う存在も浸透してきたような気がして嬉しく思います。
代わりに異動してきた一回り上のおじさんへの教育にヤキモキしたりもしました。相手の理解度に合わせた説明をする力はまだまだ勉強中。
プライベートでは、同棲スタートが大きな一歩。異なる価値観で生きてきた人との暮らしに戸惑いつつも、押したり引いたり妥協点を見つけています。
これまでは、一緒に暮らす人とは全てを分かちあわないといけないと思っていました。母と私はそうやって暮らしてきたし、仕事でどんなことがあったとか、何が美味しいとか些細なことも共有しないと、会話が足りていないカップルなんじゃないかといつしか変に刷り込まれていました。
でも、全然そんなことはないし、実際のところ、彼は一から十まで知ろうとする私を顕著に疎ましがりました。よく考えたら当然ですよね。全部知ろうなんてこちらのエゴだし、窮屈で束縛感があるからいつかしんどくなって破綻する。
マシンガンのようによく喋る私と、必要なことしか口にしない彼。たまに、彼との会話はまるで砂鉄集めのようだと、何だか途方に暮れた気持ちになることもあります。
でも、逆に言えば必要なことはきちんと口にしてくれるのだから十分じゃないかとも思います。(そして、私が無駄にお喋りすぎるだけというのも多分にあります)
別に相手の一挙一動を知る必要は無いし、彼と楽しめないことは、別の友達と楽しめばいい。そう学んだのは今年の大きな収穫です。
一方で、昔からずっと苦手で、今年もできなかったのは、「気乗りしない誘いや頼みを毅然と断る」こと。これは来年こそ出来るようになりたいと思います。
*
今年の秋に三十路を迎えましたが、そのお祝いとして、両親が名入りのブックカバーと重松清さんの「おくることば」という書籍を贈ってくれました。
重松さんが早稲田大学でゼミをしていた時の思いをコロナ禍の葛藤と共に綴ったもの。
ものすごく人間くさくて熱い思いが伝わって、人としての1番大事なところを改めて見つめる気持ちになりました。
「言葉は万能だと信じ込んでしまうと、たぶん、ろくなことはない。ペンは確かに、剣よりも強くあってほしい。しかし、「強い」と「正しい」は必ずしもイコールではないんだというのも、忘れずにいたい。」
人と関わる時に、いつも心に留めておきたい言葉です。
年が明けても、変わらず人との繋がりを大事にしながら柔軟に生きていくことを目標に。そして健康でいられますように。
皆さん、良いお年を!